HELIXの強み
- CAPABILITIES -
ホーム | HELIXの強み
製品情報
Product
HELIXの装置の仕様は、セミオーダー方式です。
水プラズマを発生させる基本構成があります。
ご要望をお聞きした上で処理対象に合わせた投入方法、前後処理方法をご提案します。
水プラズマ処理装置 基本構成
既存の実験装置仕様は、液体廃棄物である廃油処理用として設計しています。
液体廃棄物でも処理対象が変われば、物質の組成が変わり、分解された後に回収される物質も変わってきますので、
処理装置のプラズマへ投入する際の前処理・後処理が変わります。
基本構成図で示されるコンテナ1の「処理部」と「排気部」が変わります。
処理部
(変更箇所) 排気投入方法や作業スペースとの遮断が必要な場合などの条件により変わる
電源供給部
(基本構成) 共通仕様
水供給部
(基本構成) 共通仕様
排気部
(変更箇所) 処理対象により排出されるものが違うので、処理対象に応じた後処理装置が必要
例:廃油処理装置「処理部」と「排気部」
上記廃油処理装置の仕様
タイプ
コンテナ型
電気供給
発電機
プラズマ電源装置/直流発電機の出力
375kW
製品寸法
長さ(L)6,058mm 幅(W)2,438mm
高さ(H)2,591mm 2台
発電機
NES500EM
長さ(L)5,270mm 幅(W)1,650mm
高さ(H)2,280mm
DCA-60ESH
長さ(L)2,050mm 幅(W)880mm
高さ(H)1,250mm
冷却処理
コンテナ内蔵冷却装置(クーリングタワー+水槽)
水の貯蔵容量
2,000ℓ(クーリングタワー500ℓ+水槽1,500ℓ)
照射時間/回
約8時間
インターバル/回
(照射後)電極交換 15分
1.装置の仕様については処理廃棄物の内容に応じての設計となります。
2.有機物処理に関する各物質の基礎実験における分析を提示する事は可能です。
3.処理対象により仕様や処理量/日が異なりますので、詳細は弊社までお問合せ下さい。
4.電源供給方法の確認や搬入搬出経路の確認等設置場所の現地視察が必要です。
技術紹介
Technology
水を瞬時にプラズマ化したものが水プラズマ。
廃棄物処理に水プラズマを利用することは数々のメリットがあります。
水プラズマとは?
水プラズマとは、直流放電により、水(H2O)を瞬時に水素と酸素に分解し熱プラズマ状態にすることです。
水は常温では安定していますが、プラズマ状態になると、O、H、OHラジカルになり、科学的に活性な反応場となります。
水蒸気プラズマという似た技術がありますが、ガスをプラズマ化してそこに水を蒸気にして供給する方法で水をプラズマ化する技術で、フロンやPCBの分解に使用されている技術です。
水プラズマは、水蒸気プラズマに比べて以下の点が差別化できます。
•水を蒸気にする必要がないことと=その分のエネルギーが不要
•外部からの作動ガスの供給が不要で、ガスを用いないのでガス成分が反応に影響しないこと
•水蒸気を100℃以上に保ち凝集しないよう装置全体に対する大掛かりな保温装置が必要ないこと
•電極の損耗防止のためのガスが必要ないこと
•原料の水自身が冷却水として機能するので大型の冷却装置が必要ないこと
そのため、大出力のプラズマ発生装置でありながら移動ができる大きさにすることができます。
水プラズマによる処理
水プラズマによる処理とは、焼却炉の「燃やす」、溶融炉の「溶かす」ではなく、
プラズマの高温領域に直接処理対象を投入
更に水プラズマ特有の強い酸化力のOHラジカルで「分解する」ことを指します。
処理方法
排出
残渣率
水プラズマ処理装置
分解する
気体など
ほとんど残らない
溶融炉
溶かす
スラグ
10%
焼却炉
燃やす
灰
20~30%
処理方法による処理温度比較
高熱と水プラズマの特性である高い酸化力OHラジカルを活用して分解を進め、Oラジカル、Hラジカルが有害な副生成物への結合を抑制することを目的とする、高温の反応域にフィットした設計になっています。そのため、焼却炉や溶融炉で処理のできない難処理対象物である特別管理産業廃棄物に向いています。
学会発表
2018年12月4日 大阪大学吹田キャンパス内コンベンションセンターで行われた第35回 プラズマ・核融合学会にて、九州大学大学院工学研究院 渡邉研究室により、当社の車載式水プラズマを研究に用いた「高速度カメラを用いた車載式水プラズマにおけるアーク変動解析」が発表されました。
2019年9月1日~9月5日にかけて韓国・済州島で行われたAEPSE2019 The 12th Asian-European International Conference on Plasma Surface Engineering(第12回アジア-ヨーロッパ表面工学会議)にて、九州大学大学院工学研究院 渡邉研究室により、当社の車載式水プラズマを研究に用いた”Characteristics of Water Plasma Generation Installed on Vehicle System” が発表されました。
学会誌・会報誌掲載
2018年12月10日発刊 応用物理学会の機関誌「応用物理」第87巻 第12号 (2018)にて、九州大学大学院工学研究院 渡邉研究室より当社車載式水プラズマによる廃棄物分解について、「水プラズマの放電特性と廃棄物分解への応用」が研究紹介として掲載されました。
2019年1月30日発刊 一般社団法人 プラズマ・核融合学会の機関誌「プラズマ・核融合学会誌」Vol.95 (2019)にて、『マテリアル工学およびエネルギー・環境工学を進展させる熱プラズマの生成と計測』という小特集を組み、その中の『水プラズマによる廃棄物からの水素製造』というテーマの論文で、九州大学大学院工学研究院 渡邉教授により当社の車載式水プラズマが紹介されました。
特許情報
【保有特許等】
【国内】名称
特許登録番号
車載式水プラズマ有害廃棄物処理装置
特許第4432086号
低レベル放射性イオン交換樹脂の廃棄処理方法
特許第4403240号
渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法
特許第6035438号
分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法
特許第6629705号
渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法
特許第6668219号
溶射装置搭載車両
特許第6820598号
分解処理装置
特許第7171082号
水プラズマ発生装置及びこれに用いられる通電部材、水プラズマ発生方法
特許第7391370号
分解処理装置
特許第7420197号
分解処理装置及びこれに用いられる冷却装置
特許第7502766号
水プラズマ発生装置及びこれに用いられる通電部材、水プラズマ発生方法
特許第7557903号
分解処理装置
特許第7583473号
【国際】名称
特許登録番号
[中国]
涡水流产生器、水等离子体产生装置、分解处理装置、搭载分解处理装置的车辆以及分解处理方法
ZL201680077902.2
[中国]
涡水流产生器、水等离子体产生装置、分解处理装置
ZL202010772919.8
[豪州]
Vortex water flow generator, water plasma generating device, decomposition treatment device, vehicle equipped with decomposition treatment device, and decomposition treatment method
2016384478
[米国]
VORTEX WATER FLOW GENERATOR, WATER PLASMA GENERATOR, DECOMPOSITION PROCESSOR, DECOPOSITION PROCESSOR MOUNTED VEHICLE, AND DECOMPOSITION METHOD
11065491
[米国]
DECOMPOSITION PROCESSOR, DECOMPOSITION PROCESSOR MOUNTED VEHICLE, AND DECOMPOSITION METHOD
12011629
[米国]
VORTEX WATER FLOW GENERATOR, WATER PLASMA GENERATOR, DECOMPOSITION PROCESSOR, DECOMPOSITION PROCESSOR MOUNTED VEHICLE, AND DECOMPOSITION METHOD
12011630
【国内】名称
意匠登録番号
水プラズマ発生装置用水流発生器
意匠登録第1556775号
水プラズマ発生装置用水流発生器
意匠登録第1557526号
水プラズマ発生装置用水流発生器
意匠登録第1557527号
水プラズマ発生装置用陰極保持器
意匠登録第1670495号
加熱装置用材料供給器
意匠登録第1779843号
【出願中】
【国内】名称
特許登録番号
分解処理装置
2023-190479
分解処理装置
2023-190480
分解処理装置
2023-190481
水プラズマ発生装置及びこれに用いられる通電部材、水プラズマ発生方法
2023-194039
【国際】名称
特許登録番号
[PCT国際出願]
VORTEX WATER FLOW GENERATOR, WATER PLASMA GENERATING DEVICE, DECOMPOSITION TREATMENT DEVICE, VEHICLE EQUIPPED WITH DECOMPOSITION TREATMENT DEVICE, AND DECOMPOSITION TREATMENT METHOD
PCT/JP2016/088498
[欧州特許庁]
WIRBELWASSERFLUSSGENERATOR, WASSERPLASMAERZEUGUNGSVORRICHTUNG, ZERSETZUNGSBEHANDLUNGSVORRICHTUNG, FAHRZEUG MIT DER ZERSETZUNGSBEHANDLUNGSVORRICHTUNG UND ZERSETZUNGSBEHANDLUNGSVERFAHREN
16883825
産学連携
Industry and academia
未知の可能性をもつ水プラズマ実用化に向け、
大学法人の研究開発·当社の技術開発の両輪で取り組んでいます。
国⽴⼤学法⼈ 東京科学⼤学
国⽴大学法⼈東京科学大学工学院電気電⼦系⽵内研究室は⽔中プラズマを中心に、低温プラズマでの物質の酸化あるいは還元・分解促進について研究しています。
HELIXの⽔プラズマは熱プラズマで、⾼温での物質分解だけでなく、ラジカルの反応による酸化・還元による分解も⾏います。
両者の優位性を活かし、⽵内研究室と、低温プラズマと熱プラズマ(⽔プラズマ)の有機物処理技術の⽐較検討をテーマに共同研究契約を締結しています。
東京科学大学HP
⽵内研究室HP
国立大学法人 九州大学
当社は、水プラズマ発生装置という先端技術を扱うため、恒常的に研究開発活動をおこなっております。
現在の動力は原子力、化石燃料を主なエネルギー源としていますが、将来的には水プラズマ装置で処理した廃棄物より発生する水素をエネルギー源とし、地球環境への負荷を減らす仕組みの構築を目指しています。(循環型エネルギーシステム)
このような処理技術の研究には、先端技術の開発、危険物の取扱いという面があるため、国や大学等の研究機関と共同で研究開発を行う必要があります。また、当社でデータを収集するだけでなく、研究機関等の外部機関に独自にデータを計測、検証していただいています。
現状、九州大学大学院工学研究院科学工学部門の渡邉隆行教授(工学博士)と国内外を含めた数社と共同で水プラズマ装置の研究をおこなっています。
渡邉教授HP
http://www.chem-eng.kyushu-u.ac.jp/lab5/Pages/t_watanabe.html
九州大学大学院 工学研究院 化学工学部門 第5講座 渡辺研究室HP
http://www.chem-eng.kyushu-u.ac.jp/lab5/
九州大学工学部 化学工学科 化学工学科⻑,化学工学専攻⻑からのメッセージ 渡辺隆行
学歴&経歴
※東京工業大学は、東京医科⻭科大学と合併し東京科学大学に名称変更されましたが、在籍時の名称を使⽤しております。
1984年
東京工業大学 工学部 化学工学科 卒業
1986年
東京工業大学 大学院理工学研究科 化学工学専攻 修士課程修了(指導教官:神澤淳 教授)
1986年
東京工業大学 工学部 化学工学科 助手
1991年
東京工業大学にて、博士(工学), 学位論文題目: 熱プラズマ流のモデリングと制御
1994年~1995年
文部省在外研究員として、アメリカ合衆国 ミネソタ大学 機械工学科 客員研究員 (Supervisor: Prof. Pfender, Prof. Heberlein)
1995年
東京工業大学 工学部 化学工学科 助教授
1998年
東京工業大学 原子炉工学研究所 助教授
2004年
東京工業大学 総合理工学研究科 化学環境学専攻 准教授
2006年~2008年
文部科学省 研究振興局 学術調査官 (兼務)
2013年
九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 教授
2014年
中国・昆明理工大学 客員教授
委員歴
2005年5月~2011年5月
高温学会 評議員
2013年4月~2015年3月
化学工学会 熱工学部会 部会長
2014 年4月~2018年3月
化学工学会 代議員
2017年4月~2019年3月
プラズマ・核融合学会 代議員
2019年4月~2021年3月
プラズマ・核融合学会 理事
2020年4月~2023年3月
日本学術振興会 プラズマ材料科学第153委員会 委員長
受賞歴
1993年3月
井上科学振興財団 井上研究奨励賞「熱プラズマ流のモデリングと制御」
1996年9月
化学工学会 熱物質流体工学賞「反応性RF熱プラズマ中の炭化チタン粉体の挙動の数値解析」
2000年6月
日本学術振興会プラズマ材料科学第153委員会 プラズマ材料科学賞(奨励部門)「熱プラズマ流のモデリング」
2005年6月
無機マテリアル学会 学術賞「熱プラズマによる材料プロセッシングの開発」
2007年9月
Microsoft Innovation Award優秀賞「大気圧プラズマによる廃棄物処理システム」
2007年9月
化学工学会 Outstanding Paper Award of Journal of Chemical Engineering of Japan
「Numerical Investigation of Local Oxygen Injection Effect on Argon Induction Plasmas Using Chemically Non-Equilibrium Mode」
2013年2月
東京工業大学 手島精一記念研究賞発明賞「インフライト溶融によるガラス製造方法」
2014年10月
日本学術振興会プラズマ材料科学153委員会 プラズマ材料科学賞 基礎部門「熱プラズマプロセッシングの開発およびプラズマ解析に関する基礎分野の確立」
学外の仕事
International Plasma Chemistry Society (Board of Directors)
東京大学大学院 新領域創成科学研究科(非常勤講師)
大樹総研(客員研究員)
文部科学省 科学技術政策研究所(科学技術動向研究センター専門調査員)
化学工学会 (代議員,論文誌編集委員,熱工学部会 幹事, 北九州化学工学懇話会 副会長)
プラズマ・核融合学会(理事, 九州・山口・沖縄支部 役員)
所属学協会
International Plasma Chemistry Society (Borad of Directors)
プラズマ・核融合学会 理事(九州・沖縄・山口支部)
日本機械学会
化学工学会 (熱工学部会,九州支部, 北九州化学工学懇話会
スマートプロセス学会
応用物理学会 (プラズマエレクトロニクス分科会)
無機マテリアル学会
日本学術振興会 DXプラズマプロセス委員会